箱根駅伝出場選手のその後は?近年、青学から出走した選手の就職先や現在の活躍についてまとめてみた!

毎年1月2日・3日の2日間にわたって開催され、お正月の風物詩の1つとなっている箱根駅伝。

最近では「駅女(えきじょ)」と呼ばれる駅伝好きの若い女性も増えてきていて盛り上がりをみせています。

そんな箱根駅伝では、毎年、数々のドラマやスター選手が生まれていますよね。

箱根駅伝が生んだスター選手の中でも、昨年東京オリンピックのマラソンに出場し、6位に入賞した大迫傑選手は特に有名です。

 

彼は、早稲田大学出身の箱根駅伝経験者で、その素晴らしい走りや競技へのストイックさに対してはもちろんのこと、端正な顔立ちや学生結婚していたことでも学生時代から注目を集めていました。

 

近年、特に注目を浴びていて、かつ戦績も優れている箱根駅伝出場大学と言えば、原晋監督率いる青山学院大学でしょう。

青学大は、今年(2022年)の箱根駅伝の優勝校であり、2015年に初優勝を果たしてから今年の優勝を含めて、この8年の間に、実に6回もの総合優勝を飾っています。

青学大の選手たちは、確かな走力があるだけでなく、一人ひとりの選手の個性が光っています。

また、チーム全体がとても明るく、選手仲も良いことでも有名です。

そんな青学大の選手にはファンも多く、卒業後も応援しているという方も少なくないと思います。

本記事では、2015年の初優勝以降に出走した選手の中から、チームへの貢献度や、実力・注目度の高かった選手を何人かピックアップし、箱根駅伝出走時のエピソードや就職先、現在の活躍について紹介していきたいと思います。

 

箱根駅伝出場選手のその後 青山学院大学 神野大地選手

 

まず一人目は、青学大史上初の総合優勝の年(2015年)、山登りの5区で快走し、優勝に大きく貢献した神野大地選手です。

3代目“山の神”の称号も手にし、一躍有名になりました。

当時の彼の神がかった走りは、今でも鮮明に思い出されます。

この時、5区スタート時点では優勝候補の駒澤大学・馬場選手が1位を走っていましたが、低体温症を発症して失速。

そこを後ろから来た神野選手が一気に抜き去り、勢いそのままに1位でゴールしました。

ゴール後は倒れ込む選手もいる中で、ゴールテープを切った後も余裕で、飛び跳ねながらチームメイトと喜びを分かち合う神野選手の様子に当時とても驚かされました。

 

そんな神野選手は翌年の箱根駅伝でも5区を走り、2年連続での箱根駅伝優勝を経験して卒業しました。

卒業後は実業団のコニカミノルタへ入社したのち、2018年11月からはセルソースに所属し、プロランナーや解説者として活躍しています。

2019年12月に行われたアジアマラソン選手権では、自身初のフルマラソン優勝を果たしました。

また、直近の大会である2021年12月開催の防府読売マラソンでは、自己ベスト更新した上で2位に入賞し、2024年のパリオリンピックの選考会を兼ねたMGC(マラソングランドチャンピョンシップ)の出場権を獲得しました。

このように、神野選手は卒業後も陸上選手として活動と挑戦を続けています。今後も注目していきたいですね。

 

箱根駅伝出場選手のその後 青山学院大学 田村和希選手

2人目は田村和希選手です。

青学初優勝の年(2015年)、山の神となった神野選手が走る直前の区間である4区を担当したのがこの田村選手です。

この年の出走メンバーで唯一の1年生でしたが、なんと初の箱根駅伝の舞台で区間新&区間賞を打ち立てたのです。

インタビューの受け答えもとてもしっかりしており、とんでもない1年生が出てきたなという印象を当時抱きました。

その後も田村選手は4年連続で箱根駅伝に出走し、出走したすべての年で総合優勝を経験しています。

箱根の田村選手での走りで特に印象的だったのは、彼が3年生で7区を走った2017年大会です。

体調を崩していて本調子ではなかったことと気温の上昇で脱水症状を引き起こしてしまいました。

ラスト数キロをフラフラで走り切り、次の走者である下田選手にたすきをつなぐのですが、その時の田村選手はなんと笑顔だったのです。

意識も朦朧としている中で、最後は笑顔でたすき渡しをしたそのシーンに心打たれた方もきっと多かったはずです。

卒業後は住友電工に入社し、競技を続けています。

2019年5月の日本選手権10000mで優勝し、同じ年の全国都道府県対抗男子駅伝では3区で13人抜きの快走をし、区間賞を獲得しています。

さらに、翌年2020年のニューイヤー駅伝では3区を走り、前述の13人抜きを上回る18人抜きの激走で区間タイ記録での区間賞に輝きました。

卒業後の活躍も華々しい田村選手にも引き続き注目していきたいと思います。

 

箱根駅伝出場選手のその後 青山学院大学 下田裕太選手

続いて3人目は、下田裕太選手です。

下田選手は、先ほど紹介した田村選手の同級生で、箱根駅伝には2年次から3年連続8区を走り、3年連続区間賞で青学の優勝に貢献しています。

 

毎年ゴール後には、激走直後にもかかわらず、カメラに向かって笑顔でポーズを決めるようなおちゃめな一面を持つ選手です。

 

下田選手と言えば、「アイドルマスター」というアニメが大好きで、そのアニメの推しキャラの声優を務める伊藤美来さんの大ファンであることを公言しており、オタクランナーであることでも有名です。

 

青学の選手時代、下田選手の寮の部屋に取材カメラが入った際も、部屋にはたくさんのアニメグッズが飾られていました。

ちなみに、伊藤美来さんとは、2018年放送の「炎の体育会TV」で夢の対面を果たしています。

卒業後は、青学大原晋監督がアドバイザーを務め、青学大出身選手も多く在籍するGMOアスリーツに所属して競技を続けています

2019年には自身初の海外マラソンとなるハンブルクマラソンに出場。

2020年の東京マラソン男子の部では自己ベストを出しています。

陸上競技での活躍の他、下田選手のツイッターを覗くと、アニメ関係のツイートも散見されます。

大学時代から変わらず、陸上競技とアニメを愛するオタクランナーの今後のさらなる躍進に期待大です。

箱根駅伝出場選手のその後 青山学院大学  吉田祐也選手

最後に、吉田祐也選手について紹介します。

吉田選手は2020年に悲願だった最初で最後の箱根駅伝に出走しています。

箱根駅伝を、自分の陸上競技人生の集大成と位置付けていた吉田選手は、これまでのすべてをぶつけるような魂のこもった走りで、4区を危なげなく走り切り、区間新記録の区間賞を獲得しました。

 

彼の快走がチームの総合優勝に大きく貢献したことは言うまでもなく、まさに有終の美を飾りました。

ラスト数キロのところで、原監督からの激励にガッツポーズで応えながら、勢いを落とすことなく走っている姿は感動そのものでした。

走り終わった後のインタビューでの「陸上を10年やってきて苦しいこともありましたが、この箱根駅伝の1時間のために頑張ってきたので、今日は楽しんで走りたいと思っていました」というセリフからも彼の箱根駅伝へかける真っ直ぐな思いが、これでもかというほど伝わってきますね。

 

そんな吉田選手は、卒業後は陸上競技からは離れる予定で、就職先も大手お菓子メーカーのブルボンに内定していました。

ですが、原晋監督をはじめ瀬古俊彦さんや住友電工の渡辺監督らにも競技継続を勧められていたこともあり、最終的には内定を辞退してGMOアスリーツに所属し、陸上を続けることに決めました

彼にとって実業団1年目の2020年12月に行われた福岡国際マラソンでは、なんと初優勝を飾ります。

続く2021年には、アメリカ・ポートランド陸上競技記録会10000mに出場し自己ベストを記録しています。

勢いの止まらない吉田選手の活躍に今後も目が離せません。

最後に

今回は青山学院大学出身の箱根駅伝出場選手である神野大地選手、田村和希選手、下田裕太選手、吉田祐也選手の4名をピックアップし、卒業後の活躍や就職先について紹介しました。

青学大出身の選手には他にもまだまだ今もランナーとして活躍する選手が多数います。

今後も引き続き“箱根から世界へ”羽ばたいていこうと挑戦を続ける選手たちに注目していこうと思います!